17の巻

芥川龍之介の父は美和町出身!

 「羅生門」「蜘蛛の糸」などを書いたかの有名な文豪「芥川龍之介」の父親が、岩国市美和町の出身だったことをご存知ですか?
 父親の名前は「新原 敏三(にいはら としぞう)」。1850年(嘉永3年)、美和町生見に生まれました。15歳の時、長州藩の農民兵となり、その後の戦争で重傷を負いました。そして、萩で結婚しましたが、まもなく離婚して上京。牛乳屋を経営し、大繁盛したそうです。
 龍之介は、1892年(明治25年)、敏三と二人目の妻フクの長男として誕生しました。その後フクの実家の芥川家に引き取られ、養子になりました。
 敏三は、晩年、月に一度龍之介と雑談することを楽しみにしていましたが、1919年(大正8年)70歳でこの世を去りました。新原家の菩提寺である美和町生見の真教寺に、ゆかりの石碑が立っています。
(ささえNo.30 2007年3月号)